ASAラジオで話した、今のCBD原料市場の見え方|海外視察、日本規制、これからの可能性

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ASAラジオ収録中の切り取り画像。710 Networkの鈴木トムがCBD原料や市場について語る様子

みなさんこんにちは、710 Networkの鈴木トムです!

先日、ASAラジオに出演させていただきました。今回の収録では、CRD原料の話からアメリカのディスペンサリー視察、日本の規制、国産ヘンプの可能性、COAの見方まで、かなり幅広いテーマについてお話ししました。

扱ったテーマは多かったのですが、自分の中では全部ひとつの流れでつながっています。
それは、原料を扱う立場として、日本の市場をどう見ているかということです。

ラジオでは会話の流れに沿って話しましたが、この記事では少し整理しながら、今回あらためて感じたことをまとめてみようと思います。

日本のCBD原料市場は、「作れるか」より「続けられるか」が難しい

原料の話になると、どうしても「その品質が作れるのか」に目が向きがちです。
でも実際に日本市場を見ていると、難しいのはそこだけではありません。

特に今の日本では、THC 1ppmというかなり厳しい基準があります。
技術的に対応できるかどうかに加えて、その品質を継続して成立させられるかが大きな壁になります。

精製そのものは、やろうと思えばできる。
ただ、そのレベルまで持っていくための設備、工程、管理体制を考えると、どうしてもコストが重くなります。
つまり、単発で作れることと、安定して供給し続けられることはまったく別の話です。

この違いは、実際に原料を扱っているとかなり大きいと感じます。
スペックだけ見れば魅力的でも、その品質をどこまで維持できるのか。日本向けの基準に対して、どこまで本気で向き合っているのか。そこまで見ないと、本当の意味で原料の価値は見えてきません。

だから自分は、原料を見るときに数字だけでなく、その背景にある体制や姿勢まで気にするようにしています。
短期で利益を取るのか、長く市場と向き合うのか。日本のCBD原料市場は、その違いがかなりはっきり出る分野だと思っています。

海外を見て感じたのは、日本が特殊というより、前提が違うということ

今回のラジオでは、アメリカのディスペンサリーを視察した話もしました。
カリフォルニア、ワシントン、オレゴンと回ってみると、同じアメリカの中でも、店の雰囲気や運用の仕方はかなり違いました。

ある地域では医療用と嗜好品用で店舗を分けていた時期があったり、別の地域では受付で登録してから入店するスタイルだったり、入口で身分証を確認するだけの店舗もあったりします。
外から見ると「アメリカは進んでいる」で一括りにされがちですが、実際には州ごとに制度も運用もかなり違います。

自分が現地で感じたのは、日本が特殊というより、そもそも市場の前提条件が違うということでした。

たとえば、日本ではベイプカートリッジが比較的身近なものとして語られることがありますが、現地で見た店舗では思ったほど目立っていませんでした。
逆に、フラワーや濃縮製品の存在感のほうが強くて、その州や市場ごとに主流が違う。こういう差は、やはり現場を見ないとわかりにくい部分だと思います。

僕にとって海外市場を見る意味は、単純に「向こうのほうが進んでいる。日本は遅れている。」と確認することではありません。
その市場が、どういう前提で成り立っているのかを知ることにあると思っています。

その前提を知らないまま商品や原料だけ見ても、本質はなかなか見えてきません。
だからこそ、自分はできるだけ現場を見ることを大事にしています。

規制が厳しいと、市場は消えるのではなく形を変える

今回のラジオでは、合成カンナビノイドの話にも触れました。
このテーマは扱い方が難しい部分もありますが、原料市場や規制を考えるうえでは無視できない話だと思っています。

大麻が合法ではない州では、HHCやTHCPのような成分が広がっていた時期がありました。
ガソリンスタンドでも買えるくらい流通していたという話もありますし、ベイプリキッドをDIYで作るコミュニティまで生まれていました。

ここで大事なのは、特定の成分の話そのものより、規制が市場をなくすのではなく、別の流れを生むことがあるという点です。

正規の製品にアクセスしにくい。
ルールが厳しすぎる。
そうなると、需要自体が消えるわけではなく、法律で規制されていない別の成分に変換して市場に流れていくことになります。

これは海外の話に見えて、実は日本でも無関係ではありません。
規制をどう設計するかによって、市場の形はかなり変わる。だからこそ、原料や製品を語るときにも、規制を単なる障害として見るだけでは足りないと感じています。

市場はルールの上に成り立っています。
そしてルールが変われば、流通も、ユーザーの動きも、事業者の考え方も変わる。今回の話は、そのことを改めて考えさせられるテーマでした。

日本でも、原料の未来が完全に閉じているわけではない

一方で、今回のラジオでは前向きな話題もありました。
それが、日本産ヘンプからCBDを抽出する可能性です。

2024年の法改正によって、国内でも少しずつ見え方が変わってきました。
もちろん、まだ何でも自由にできる段階ではありませんし、実際には前提条件も多いです。麻薬研究者免許のようなハードルもありますし、栽培したものをどう活用して、どう製品化につなげるのかという出口設計もまだこれからです。

ただ、それでも以前と比べれば、ようやくスタートラインが見えてきた感覚はあります。

自分が面白いと思うのは、ここが単なる理想論では終わらなくなってきたことです。
「国産ヘンプで何かできたらいい」という話ではなく、実際に抽出や製品化を見据えて動き始めている人が出てきている。これは大きな変化だと思います。

もちろん、ここから本当に産業として成立するには、サプライチェーンも品質管理も出口戦略も必要です。
栽培できることと、事業になることは別です。

でも少なくとも、以前よりは具体的に考えられる土台ができつつある。
この変化は、今後の日本市場を見るうえでかなり重要だと感じています。

成分分析表の数字が全てではないということ

原料の話をしていると、最後はどうしても分析書や数値の話に行き着きます。
今回のラジオでは、COAの「CBD100%」表記についても話しました。

この表記だけを見ると、「100%なら完全に純粋なんだ」と思ってしまうかもしれません。
でも実際には、そこまで単純ではありません。

分析機器には検出限界があります。
つまり、「検出されなかった」というのは「完全にゼロだった」という意味ではなく、あくまでその機器の範囲では見えなかったということです。実際には99%台の数値が出ることもありますし、測定誤差の範囲で100%を超えるように見えることすらあります。

このあたりは、業界の中にいると当たり前でも、外から見るとかなり誤解されやすい部分です。

だから自分は、原料を見るときにスペック表の数字だけで判断しないようにしています。
どこが分析しているのか。検出限界はどこにあるのか。どういう前提でその数字が出ているのか。そこまで見て初めて、その原料をどう評価するかが決まります。

結局、原料を見る目というのは、単に成分値を読むことではなく、その数字の背景を理解することだと思っています。
そこが見えてくると、同じCOAでも読み方はかなり変わってきます。

今回話してみて、やっぱり原料の話はもっと伝えるべきだと思った

今回ASAラジオに出演してみて、改めて感じたのは、原料の話はもっと外に向けてわかりやすく伝えていくべきだということです。

業界の中では当たり前に使っている言葉でも、外から見るとかなりわかりにくいものが多いです。
実際、一緒に働いてくれる方も最初は用語の理解に苦労されますし、自分自身もこの業界に入ったばかりの頃は同じでした。

原料の話はどうしても専門的になりやすいですが、実際には規制、品質、流通、市場理解が全部つながっています。
だからこそ、難しい話のままで閉じてしまうのではなく、できるだけ言葉にして共有していく必要があると感じています。

710 Networkとしても、これからはただ原料を扱うだけでなく、製造ラボの考え方や品質の見方、海外の市場感覚、日本の制度の変化まで含めて、もっと発信していきたいと思っています。

今回のASAラジオ出演は、そのきっかけのひとつになりました。

まとめ

今回のASAラジオでは、CRD原料の製造コスト、日本の1ppm規制、アメリカのディスペンサリー視察、合成カンナビノイド市場、日本産ヘンプの可能性、COAの見方まで、かなり幅広い話をしました。

ただ、自分の中ではそれらは全部ひとつのテーマにつながっています。
それは、日本で原料をどう扱い、どう理解し、どう育てていくかということです。

海外を見れば、日本との違いが見える。
日本の制度を見れば、難しさと可能性の両方が見える。
そして原料の数字を見れば、その奥にある考え方の差まで見えてくる。

そういう意味で、今回の出演は自分にとっても、今の市場を整理し直すいい機会になりました。

710 Networkではこれからも、原料そのものだけでなく、その背景や考え方まで含めて発信していきたいと思っています。
今回のASAラジオ本編も、気になる方はぜひご覧ください!

タグ :

CBD事業者向け, コンプライアンス

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